五彩が語る
|
代表画風に見る歴史の推移 |
|
古九谷 日本画狩野派の名匠・久隅守景の指導によったといわれるもので、青(緑)・黄・赤・紫・紺青の五彩を用い、絵画的に完成された表現力で大胆な構造、のびのびとした自由な線書き、力強い、豪快な深い味わいが魅力である。 |
木米 古九谷が廃窯され、約80年後、加賀藩営で金沢に春日山窯が開窯され、京都の文人画家・青木木米の指導により全面に赤をほどこし、人物を主に五彩を用いて書き込んである、中国風のものである。 |
吉田屋 青手古九谷の塗埋様式を再興したもので、赤を使わず、青(緑)・黄・紫・紺青の4彩を用い、模様の他に小紋を地紋様風にして、器物全面を絵具で塗り埋めた重厚さにある作風で独特の雰囲気をかもし出している。 |
飯田屋(赤絵) 赤により綿密に人物を描き、そのまわりを小紋等で全体を埋めつくし、所どころに金彩を加えてある。一見して筆舌に尽くしがたいほどの赤絵細密描画である。 |
庄三 古九谷・吉田屋・赤絵・金襴手のすべての手法を間取り方式で取り入れ、これらを洋絵具を用いて、細密に描き込んだ彩色金襴手である。明治以後の産業九谷の主流となった作風である。 |
永楽(金襴手) 永楽和全による京焼金襴手手法で全面を赤で下塗りし、その上に金のみで彩色した豪華絢爛な作風とともに、京焼風な洗練された美しさを見せている。 |
English Version
No comments:
Post a Comment